人生に残る10の海辺ーーいつか海の見える街で
師走の慌しさの狭間に、同僚たちと集まった半日の休み。
曇り空、立ち寄った美術館の先に、海が見えた。

葉山美術館の前の海。
少し久しぶりの海だからだろうか。最近ばたばたしていたからだろうか。わぁと心が開いて、駆け出したくなるような気持ちになった。
一番若いマイペースな同僚を先頭に、美術館より先に海を見に行った。とりとめのない話をしながら。
いい海で、いい時間だった。
海を前にすると、心が動きやすくなる気がする。動くのだけど、穏やかでもあるというかんじだ。
Googleフォトで、「海」と検索してみてでてきた写真を、振り返ってみた。

ポルトガル・リスボン。海をぼんやり見ていた一人旅の夕方。少し寂しくて穏やかな時間。

静岡・弁天。祖母が好きな場所。親戚での思い出がたくさんある海。

ギリシャ・ミコノス島。村上春樹の生活に憧れた海辺。

トルコ・イスタンブール。曇り空も美しい。何度も行ったけれど、曇り空の記憶が多い街。

島根県・海士町。神話の世界を思わせる、柔らかい雲と海だった。

スウェーデン・ストックホルム。魔女の宅急便のモデルになった時計台に、テンションが上がった。

トルコ・イズミル。帰国直前に、弾丸で行った海。今の会社にエッセイを提出したのは、この直後だったかな。

ザンジバル。フリーで観光業をしているマサイの人の後ろ姿。仕事の区切りがついて、解放されたようなタイミングで、インド洋はとても広くてほっとした。

茅ヶ崎。「ここに移住して、毎日サーフィンしようよ〜」とだらだら友人3人で話した2年前の夏。2年後にそのうち2人が、メコン川流域に移住することになるとは、まだ知らない。
【編集後記】
「魔女の宅急便」の「海の見える街」という曲が子どもの頃から大好きで、いつか「海の見える街」に住むのが夢です。
そういえば、先週の最後に載せた結婚式の写真のときも、この曲を流していました。
海ではないけれど、来月からは「川の見える街」での生活です。
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